チャートの読み方

すでにローソク足のページで、ローソク足には大きく分けて日足、週足、月足というものがあることをお伝えしましたが、
それにともない、チャートにも大きく分けて、日足チャート、週足チャート、月足チャートがあります。
1. 日足チャート
日足チャートとは文字通り、日足のローソク足で構成されているチャートのことです。
日足チャートは株を売買するのに最も重要なチャートで、基本には特に短期の売買をするのに参考にします。
長期で売買するにしても、その日その日の株価をチェックしなければならないので、株式トレードをする人は必ずこの日足チャートを見ることになります。
ローソク足について記載したページでは、「ローソク足は投資家の意志の表れ」とお伝えしましたが、チャートはローソク足が連なったものです。ここでチャートの重要性を再度ご確認していただきたいと思います。
多くの個人投資家は売買をするにあたってチャートを見ずに注文を入れます。
それだけでなくチャートの正しい見方を知らずにトレードをしている方もかなり多くいます。例えば「資金が100万円あるから、とりあえずAという銘柄を100万円分買おう」という感じです。
このAという銘柄の株価が下降中なのか天井なのかということを確認することもないのです。
仮に株価を確認するとしても、「この日の終値がいくらだった」という程度です。
しかしながら、終値だけで判断する場合と、チャートで確認する場合では判断材料が大きく変わることがあります。例えば、ある銘柄に目をつけていたとして、その銘柄の昨日の終値は95円、今日の終値は100円だったとします。
しかしながら、チャートを見ると以下の形になっていました。
ローソク足 解説3
終値だけで考えたら、昨日よりも今日のほうが株価は上昇していて、いい感じではないかと考えてしまいますが、チャートを見ると下降の流れと判断できます。
数字だけ見ると上昇と思えるものも、チャートで見ると違う判断になるのです。
ローソク足 解説4
同じように、昨日の終値は100円、今日の終値は95円だったとします。
しかしながらチャートを確認するとこのような形を示していました。
ローソク足 解説5
この場合は終値だけで考えると、株価は下降していて買いを入れるとすると躊躇してしまうかもしれませんが、チャートで確認すると流れは上向きと判断することが出来ると思います。
ローソク足 解説6
これを「ローソク足投資家の意志の表れ」と重ねて考えると、終値だけを投資の判断材料にせずにチャートで確認していくことがとても重要だといえます。
ローソク足 解説7ローソク足 解説8

間違った個人投資家

× イメージや情報で買うのでチャートを見ることなく適当な株価で買ってしまう。
× 株価を確認するとしても、チャートを見ずに終値の動きだけを判断材料としてしまう。

正しい個人投資家

○ 終値を数字だけで判断せずに、チャートで確認していく。
※ ローソク足は投資家の意志が集まっていますが、更にチャートはそれがつながって構成されているわけです。
いわばチャートは人間模様の縮図ともいえるでしょう。

2. 週足チャート
週足チャートは中期的なトレンド(株価の流れ)見るのに利用します。
週足チャートに示されているローソク足は、1週間の株価を表しています。
日足チャートでのローソク足は毎日大きく動く傾向がありますが、週足チャートはそれぞれの個別銘柄に対して上昇傾向か下降の傾向にあるのかがわかります。
みなさんにはおすすめしませんが、実際に判断材料を週足チャートを中心にしてトレードをしている投資家もいます。
これは中期的なスパンでトレードをする投資家が活用しますが、中期的流れも上昇傾向であれば、より強い相場といえるでしょう。
3. 月足チャート
月足チャートに示されているローソク足は、1か月の株価を表しています。
その銘柄のトレンドの大きな流れを確認するのに使います。
基本的には一度確認したらその後何度も確認する必要はありませんが、新たに個別銘柄のトレンドを確認する際には必ず月足チャートも確認する必要があります。
実際に銘柄を選ぶ際には、日経平均株価の月足チャートと同じような動きをしている個別銘柄を選ぶと、トレードがしやすいと思います。※ チャートの動きとしては、最初に日足、次に週足、そして月足が上昇や下降に動いていく傾向があります。
たとえば、ある銘柄が上昇するとすれば、まず、日足チャートが上昇傾向を示し、次に週足が上昇傾向を示します。
そして、最後に月足チャートも上昇傾向を示せば、その銘柄は本物の上昇傾向だと言えるでしょう。